こんにちは。asovica(アソビカ)、運営者の「りょう」です。
縁石にホイールをこすって、リムに白っぽいガリ傷が残ると、見るたびに気になりますよね。修理に出すほどでもない気がして、タッチペンで手軽に直せないかな、と考えますよね。
先に結論を言うと、タッチペンは塗装面の浅い擦り傷を遠目に目立たなくする応急処置です。えぐれた傷や、切削光輝・メッキの仕上げには向きません。
この記事では、タッチペンで済む傷の見分け方から、下地処理を含む手順と色選び、失敗したときの戻し方までまとめました。パテやスプレー、業者に切り替える目安も整理しています。
- タッチペンで目立たなくできる傷と無理な傷の見分け方
- ボディ用タッチペンをホイールに使ってよいかと色選びのコツ
- 耐水ペーパー・脱脂・マスキングを含む補修手順と失敗の戻し方
- パテ・スプレー・業者へ切り替える判断の目安
ホイールのガリ傷はタッチペンで直せる?結論は応急処置
ホイールのガリ傷は、タッチペンで「直す」のではなく「遠目に目立たなくする」のが到達点です。塗装面の浅い擦り傷なら効果が出やすい一方、完璧な修復を求めるなら業者の領分になります。
ホイール用の筆付きペイントの販売元自身も、この商品を「ちょっとしたキズやハガレ」の補修用と位置づけています。同じ会社のアルミパテの公式Q&Aでも、キズを目立ちにくくはできるが色調を完全に同化させることはできない、と回答しています。(出典:ソフト99公式オンラインショップ『ホイールペイント シルバー』)
整備士の方への取材記事でも、ガリ傷補修は完全な修理ではなく「ある意味ごまかし」だと語られていました。範囲が広くなるほど、補修跡が逆に目立つそうです。
それでも、タッチペンを使う意味はちゃんとあります。アルミホイールは、塗装の剥げや削れから腐食が始まるからです。地金が出た傷を塗料で覆えば、見た目だけでなく腐食の入口をふさぐことにもつながります。
| タッチペンでできること・できないこと | 可否 |
|---|---|
| 浅い擦り傷を遠目に目立たなくする | できる(もっとも得意な用途) |
| 地金が出た傷を覆い、腐食の入口をふさぐ | できる |
| 元の塗装と色調を完全に同化させる | できない(汎用色での近似になる) |
| 切削光輝の光沢や切削線を再現する | できない(機械加工の仕上げのため) |
| えぐれて欠けたリムの形を戻す | できない(アルミパテで形を作る工程が必要) |
| 広い範囲をムラなく塗る | 不向き(筆塗りは小範囲向け) |
タッチペンは塗って終わりではありません。薄く塗っては乾かして重ねるのが基本で、盛り上がりが気になれば研いで段差をならします(詳しい手順は後述)。
つまり、タッチペンは手軽で安い代わりに、仕上がりには限界がある方法です。私なら、洗車のときに立って見下ろす距離で気にならなければ十分、を合格ラインにします。
近づいて見れば補修跡が分かるのは、DIYでは当たり前ですよね。そこを割り切れるかどうかが、タッチペンを選ぶ分かれ目です。次の章で、自分のホイールに合うかを確かめてみてください。
作業前に自分のホイールの傷と仕上げを見分ける
傷が浅いか深いかって、見ただけで分かるものなのかな?
指でなぞると意外と分かりますよ。仕上げの種類と合わせて、一緒に確認してみましょう。
タッチペンを買う前に、「傷の深さ」と「ホイールの仕上げ」の2点を確認してください。どちらかが条件から外れると、塗っても目立たなくならず、補修跡が浮いて見えることがあります。

確認は、洗ってきれいにしたホイールで行うのがおすすめです。ブレーキダストや泥が付いたままだと、傷の境目も仕上げの光り方も見分けにくいですよね。
指で段差を感じない浅い擦り傷なら向く
タッチペンにもっとも向いているのは、塗膜の表面だけが白っぽく削れた擦り傷です。指の腹でなぞって段差をほとんど感じないなら、色を乗せるだけでかなり目立たなくなります。
- 洗ってよく乾かしたホイールで、傷の上を指の腹でなぞる
- 段差をほぼ感じなければ、表面だけの擦り傷(タッチペン向き)
- 次に爪を立て、傷を横切るように軽く引いてみる
- 爪が引っかかれば、段差やバリがある(削ってから塗る)
- リムの輪郭そのものが欠けていれば、えぐれ(パテが必要)
塗膜が剥がれて、アルミの地が線状に見えている程度なら、まだタッチペンの守備範囲です。薄く塗り重ねれば、遠目にはわかりにくくなります。
注意したいのは、爪が引っかかる段差やささくれ(バリ)がある傷です。この状態で塗っても凹凸が残るため、先に耐水ペーパーでバリを削る工程が欠かせません。
リムの輪郭そのものが欠けた「えぐれ」は、塗料の厚みでは埋まりません。えぐれにタッチペンだけで挑むのは避けましょう。アルミパテで形を作る工程が必要になります。
傷の広さも判断材料
傷がリムの1/4周以上に広がっていると、筆塗りのムラや境目が目立ちます。範囲が広いときは、ホイール用スプレーか業者を検討してください。
切削光輝やメッキは虹色の光沢で見抜く
傷の深さと同じくらい大事なのが、ホイール表面の仕上げです。タッチペンが使えるのは、一色で均一に塗られた塗装仕上げと考えてください。純正ホイールに多いタイプですね。
見分けにくいのが切削光輝(ダイヤモンドカット)です。アルミの地金を刃物で削り出した仕上げで、虹色がかった光沢があります。よく見ると、レコード盤のような細かい同心円状の線が入っているのが特徴です。
スポークの表面やリムの外周だけが光り、くぼんだ部分は塗装のまま、というツートンのデザインが多いです。光っている部分に塗料を塗ると質感がまったく変わり、補修箇所が浮いて見えると専門店は解説しています。
| 仕上げ | 見分けるポイント | タッチペン(塗料)補修 |
|---|---|---|
| 塗装仕上げ(シルバー・ガンメタ・ブラック等) | 一色で均一な塗装面。純正ホイールに多い | 対象。色が合えば目立たなくできる |
| 切削光輝(ダイヤモンドカット) | 虹色がかった光沢と同心円状の細かい切削線 | 不向き。光沢と切削線は塗料で再現できない |
| ポリッシュ(磨き) | 鏡面に近い金属光沢。経年で曇りやすい | 不向き。塗料では金属光沢が出ない |
| メッキ・スパッタリング(蒸着) | 鏡のように周囲が映り込む | 不向き。専門業者向き |
| アルマイト(着色アルミ) | 金属の地肌感がある色付き(ゴールド・ブルー等) | 不向き。専門業者向き |
| マグネシウムホイール | 社外の高級鍛造品などに限られる | ホイール用ペイント・スプレーともメーカーが使用不可と明記 |
ホイール用ペイントの公式Q&Aでは、マグネシウムホイールに加え「その他特殊な塗装仕上げのホイール」にも使えないとしています。仕上げに迷ったら、塗る前に販売店やホイールメーカーへ確認するのが安心です。
自分のホイールがどれに当たるか分からないときは、無理に塗らずプロに見てもらってくださいね。
ボディ用タッチペンはホイールに使える?
ボディ用タッチペンは、塗ること自体はできてもホイール向けではありません。想定された用途の外ですし、色合わせの前提もホイールには当てはまらないからです。ホイール用として売られている筆付きペイントを選ぶのが近道です。
塗料メーカーの公式説明では、ボディ用タッチアップペンは「ボデーの小さなキズ・ハガレ」用で、ホイールの記載はありません。同じ会社がホイールのガリキズ補修用に挙げる商品一覧にも入っていないんですよね。
色の選び方にもズレがあります。ボディ用は車体のカラーナンバーで選ぶ仕組みですが、ホイールの色は車体の塗装色とは別物です。車体用のシルバーを選んでも、ホイールのシルバーと同じ色とは限りません。
塗料の系統にも注意が要ります。ホイール用スプレーの仕上げクリアーは、ボディ用のクリアーで代用できないと回答されています。理由は「塗料の成分が異なるため」。ホイール用とボディ用は、同じ塗料でも互換扱いされていないわけです。
手元にボディ用タッチペンが余っていても、ホイールへの流用はおすすめしません。色が合わず、かえって目立つ原因になりがちです。
色選びはシルバー・ガンメタ・ブラックで変わる
色選びは、シルバーなら筆付きペイント、ガンメタやブラックならスプレーと覚えておくと迷いにくいです。国内大手のホイール用筆付きペイントは、シルバー1色しかないからです。
| 元のホイールの色 | 選び方の目安 |
|---|---|
| シルバー | ホイール用の筆付きペイント(シルバー)。小さな傷ならこれで足りる |
| ガンメタ | 筆付きの大手公式品は無い。ホイール用スプレーのガンメタで揃える |
| ブラック(つや有り) | ホイール用スプレーのブラック |
| つや消しブラック | ホイール用スプレーのつや消しブラック。つや有りとは見え方が大きく違う |
ソフト99の99工房「ホイールカラー」は、ゴールド・シルバー・つや消しブラック・ブラック・クリア・ガンメタの6色展開です。ホルツにも、ホイール用のピンポイント補修スプレー「タッチガン」のブラックとシルバーがあります。
ただ、タッチガンは量販店で取り寄せ扱いの表示もあり、入手しやすさは店舗によるようです。ブラック系を選ぶなら、元のホイールがつや有りか、つや消しかを先に確かめておきましょう。
色が完全に一致することは、期待しないのが無難です。ボディ用ですら、カラーナンバー通りでも塗り方の違いや変退色で色が合わない場合がある、と公式Q&Aにあります。
ホイールは純正の色番号が一般に公開されておらず、汎用色での「近似」になります。リムの内側やスポークの裏など、目立たない場所で試し塗りしてから本番に進んでください。
ソフト99 99工房 ホイールペイント
シルバー塗装ホイールの小さな擦り傷・ハガレ向けの筆付きペイント。12ml・1本で約0.08m2
価格目安:1,012円(税込・公式通販・2026年10月確認)
ホイールのガリ傷をタッチペンで補修する手順
タッチペンなら、傷にちょんちょん塗るだけで終わりだと思ってたよ。
実は、塗る前の下準備で仕上がりが決まるんです。順番に見ていきましょう。
タッチペン補修は、塗る作業より、洗浄・バリ取り・脱脂・マスキングの下準備が仕上がりを左右します。まずは用意するものと全体の流れを押さえておきましょう。

| 用意するもの | 用途 |
|---|---|
| ホイール用筆付きペイント(シルバー) | 色を乗せる本体 |
| 脱脂剤(シリコンオフ等) | 油分・ブレーキダスト・ワックスの除去。塗料の密着に必須 |
| 耐水サンドペーパー(320番・600番・1000番程度) | バリ・段差の除去、塗り重ねた塗料の研ぎ |
| マスキングテープ | タイヤ・エアバルブ・センターキャップの保護 |
| 中性洗剤・ホイールクリーナー・ウエス | 下洗い |
| (えぐれがある場合)アルミパテ・ヘラ | 欠けた形を埋める |
| 工程 | やること |
|---|---|
| 1. 洗浄 | 泥・ブレーキダストを落とし、完全に乾かす |
| 2. バリ取り | 水を付けた耐水ペーパーで段差を削る |
| 3. 脱脂 | 研ぎカスと油分を拭き取る |
| 4. マスキング | タイヤ・エアバルブ・センターキャップを覆う |
| 5. 塗る | 点を打つように薄く塗り、乾かして重ねる |
| 6. 研ぐ(任意) | 1000番で周囲と平らにならす |
最初の洗浄は軽く見られがちですが、大事な工程です。ホイールには泥やホコリに加えて、油性のブレーキダストが付いています。洗ったあとは完全に乾かしてから次に進んでください。
整備士の方の取材記事によると、雨の日や湿気の多い日は塗料やパテの乗りが悪く、乾燥も遅くなるそうです。作業は晴れて乾いた日を選ぶのが無難ですね。
ナットの周りやエアバルブの付け根は、スポンジだと汚れが残りやすい場所です。私が洗車で使っている豚毛のディテールブラシは、パッケージに「ナットのすき間やエアーバルブまわりに」と書かれています。
私自身はヘッドライトの継ぎ目やドアハンドルの根元に使い、スポンジで届かなかった汚れが落ちて気持ちよかったです。正直、少し手間は増えます。それでも「やるべきだ」と感じたのは、細かい部分まで洗うと全体の仕上がりが変わったからです。
タッチペン補修も同じで、地味な下準備ほど結果に効きます。傷の周りに汚れが残ったまま塗らないよう、下洗いに細いブラシをひとつ用意しておくと心強いですよ。
CRUZARD 洗車用豚毛ディテールブラシ 3本セット(コメリ)
長さ違いの3本セット。ナットやエアバルブまわりなど、スポンジが届かない隙間の下洗いに
耐水ペーパーでバリを削り脱脂・マスキング
縁石で削れた部分は、アルミがささくれ(バリ)になっています。水を付けた耐水ペーパーで、指でなぞって段差を感じない程度まで削るのが基本です。
| 番手 | 公式Q&Aでの用途 |
|---|---|
| 150番 | サビ・塗装をはがし、地金を出す |
| 320番 | 盛り上げたパテをならして面を出す |
| 600番 | 面を出したパテの仕上げ |
| 1000番 | タッチアップ塗料の研磨、プラサフの研磨 |
塗装面の浅い擦り傷に150番を当てると、削り過ぎになりやすいです。細かい番手で試し、削れないときに番手を下げるのが失敗しにくい進め方です。
耐水ペーパーは、水を付けずに使うと磨きカスが目詰まりして削れなくなります。円を描くように動かすとペーパー目が残りやすいので、縦・横・斜めに往復させてください。こまめに手で触り、削り過ぎていないか確かめながら進めます。
削り終わったら、シリコンオフなどの脱脂剤で研ぎカスと油分を拭き取ります。脱脂不足は塗装剥がれの原因になるので、ここは手を抜かないでくださいね。脱脂したあとは、素手で触らないのもポイントです。
最後にマスキングです。タイヤのゴムと塗料の溶剤は相性が悪く、付着するとゴムの劣化を早めます。タイヤの縁・エアバルブ・センターキャップを、テープで覆っておきましょう。
できればホイールを車から外して作業すると、車体やタイヤを汚しにくくなります。タイヤの脱着に慣れていない方は無理をせず、付けたままマスキングを丁寧にするのが安全です。
ソフト99 99工房 耐水サンドペーパーセット
150番・320番・600番・1000番の6枚入り。バリ取りから塗料の研ぎまでひとまとめに揃う
点を打つように薄く塗り、乾いたら研いでならす
塗るときは、筆を走らせず、点を打つように傷の溝へ塗料を置いていきます。公式Q&Aでも、塗料がタレないようにこの塗り方が案内されています。
塗る前には、ボトルを上下によく振って中の塗料を混ぜておきます。筆には適量を含ませ、手早く塗るのが説明書きどおりの使い方です。
ここで覚えておきたいのが、塗料の「ヤセ」です。タッチペンの塗料は乾くにつれて痩せるので、1回塗っただけだと乾いたあとに傷がまた見えてきます。
だからといって、一度に厚く塗るのは逆効果です。薄く塗る、十分乾かす、重ねる、を繰り返してください。乾燥時間は気温で変わるので、製品の説明書の目安を確認し、触って指に付かないことを確かめてから重ねましょう。最終的に、周囲よりわずかに盛り上がるまで重ねるのが目標です。
研ぎで段差をならす
十分に乾いたら、盛り上がった塗料を1000番の耐水ペーパーで周囲と平らにします。1000番は、タッチアップ塗料の研磨用とされている番手です。研ぎ過ぎて地が出たら、その部分だけもう一度点付けすれば大丈夫です。
研ぎは任意の工程ですが、ひと手間かけると補修箇所の盛り上がりが目立ちにくくなります。遠目に分からなければ十分と割り切るなら、点付けで止めても問題ありません。
失敗して色が合わないときの戻し方
失敗しても、ホイール用筆付きペイントはラッカーうすめ液で落としてやり直せます。ただし元の塗装まで傷める可能性があるので、いきなり補修箇所全体に使わないでください。
公式の回答では、まず目立たない部分で素材(ホイール)への影響を確かめてから、ラッカーうすめ液を使うよう案内しています。同社の「スプレーシンナー」などが該当します。
塗料が乾き切る前に失敗に気づいたときも、無理に広げないのが鉄則です。「乾いてから研ぐ」か「うすめ液で落とす」の二択で考えましょう。
| 失敗 | 原因 | 対策・戻し方 |
|---|---|---|
| 乾いたら傷がまた見えてきた | 塗料のヤセ。1回で厚塗りした | 乾燥を待って薄く塗り重ね、盛り上げてから研ぐ |
| 塗った所だけ盛り上がって目立つ | 一度に塗料を乗せすぎた・筆を走らせた | 完全に乾かしてから1000番で平らに研ぐ |
| 塗料がすぐ剥がれた | 脱脂不足・ブレーキダストの残り・バリの上から塗った | うすめ液で落とし、研磨・脱脂からやり直す |
| 色が違って逆に目立つ | 車体色の番号で選んだ/色味・粒子感が違う | 試し塗りで確認。範囲が大きければスプレーか業者 |
| 切削面に塗って質感が浮いた | 仕上げの種類を確認しなかった | 塗料を落とし、再切削できる業者へ |
| タイヤに塗料が付いた | マスキング不足 | 溶剤はゴムを傷めるので、作業前に必ず覆う |
| 範囲が広がりムラになった | 筆塗りで広範囲を塗った | 広い傷はスプレーか業者に切り替える |
色が違って逆に目立つときは、範囲によって判断が分かれます。小さな範囲なら落として塗り直し、大きければスプレーで区画ごと塗るか、業者に任せるのがおすすめです。
切削光輝の面に塗ってしまった場合は、塗料を落としたうえで、再切削できる業者に相談してください。塗料で元の質感を戻すのは難しいです。
タッチペンで無理な傷はパテ・スプレー・業者のどれ?
タッチペンじゃ無理そうな傷だったら、もう諦めるしかないのかな?
諦めなくて大丈夫ですよ。傷の種類ごとに向いている方法が違うので、一緒に整理してみましょう。
タッチペンで無理な傷は、えぐれはパテ、広い傷や濃い色はスプレー、特殊仕上げや変形は業者と振り分けるのが目安です。状況別の判断を表にまとめました。
| 状況 | 判断の目安 |
|---|---|
| 塗装仕上げ・浅い擦り傷・範囲が小さい | タッチペン(ホイール用筆付きペイント)で応急処置できる |
| 段差・えぐれがあり、指でなぞると凹みがわかる | アルミパテで埋めて研ぐ。タッチペンは最後の色付けのみ |
| 傷がリムの広い範囲に及ぶ・色ムラが気になる | ホイール用スプレーで区画ごと塗る、または業者 |
| 切削光輝・ポリッシュ・メッキ・スパッタ・アルマイト・マグネシウム | 業者(再切削・専用工程)。DIYの塗料は不可または不向き |
| 変形・亀裂・空気漏れ・ハンドルの違和感 | 補修ではなく、点検・交換の判断を業者で |
| 仕上がりに自信がない・作業場所が無い | 業者に任せる |
迷ったら、まず仕上げの種類で業者行きかどうかを決め、そのあと傷の深さを見る順番が失敗しにくいです。切削光輝やメッキなら、傷が浅くても塗料の出番はないからです。
どの方法を選んでも、仕上がりにこだわるならDIYには限界があります。業者の工程との差は、主に「調色」と「焼き付けクリア」の2つです。
業者は塗装仕上げのホイールでも、ボディ補修と同じ流れで直します。バリ取り、アルミパテで成形、サフェーサー、調色したシルバー塗装、そして高硬度クリアの焼き付けです。焼き付けクリアはブレーキの熱や飛び石に耐えるためのもので、家庭ではなかなか再現できない部分ですね。
えぐれはアルミパテで埋めてから塗る
リムの輪郭が欠けたえぐれは、アルミパテで形を作ってから塗装する流れになります。タッチペンは、最後の色付けにだけ使うイメージです。
- 洗浄し、耐水ペーパーで研磨して脱脂する
- 主剤と硬化剤を3:1で、均一になるまで混ぜる
- ヘラで傷に押し込むように、少し盛り上げて充填する
- 25℃で4〜5時間置いて硬化させる
- 600番→1000番の順に、リムの曲面に合わせて研ぐ
- 脱脂してから塗装する
公式Q&Aでは、主剤と硬化剤が均一になってから、さらに30回混ぜるよう案内されています。混ぜ不足は硬化不良の原因になるので、ここは丁寧にいきましょう。
整備士の方の取材記事では、パテは盛り上げ気味に入れ、半日以上乾かしてから研ぐとされていました。急がず、しっかり固まってから研ぐのがコツですね。
気温10℃以下ではアルミパテは硬化しません。混ぜると発熱し可燃性もあるので、換気のよい場所で作業し、肌が弱い方は保護手袋を着けてください。(出典:ソフト99公式オンラインショップ『アルミパテ』)
アルミ色のパテでも、ホイールの色とは合いません。パテで形を作ったら、最後の塗装は必ず行ってください。
ソフト99 99工房 アルミパテ
えぐれ・欠けの形を作るエポキシ2液型パテ。主剤20g+硬化剤5g
価格目安:2,024円(税込・公式通販・2026年10月確認)
広い傷やガンメタはホイール用スプレーで塗る
傷がリムの広い範囲に及ぶときや、ガンメタ・ブラックのホイールは、ホイール用スプレーで区画ごと塗る方がムラになりにくいです。筆塗りは小範囲向けで、広く塗るほど境目が目立つからです。
ソフト99の99工房「ホイールカラー」は、塗料にプライマー成分を配合しています。耐水ペーパーで足付けして脱脂すれば、下地のプラサフなしでそのまま塗れるのが手軽なところです。(出典:ソフト99公式オンラインショップ『ホイールカラー』)
| 項目 | ホイールカラーの公式の使い方 |
|---|---|
| 下準備 | 汚れ・油分・ワックス・サビを除去し、研磨して平滑にする |
| 距離 | 対象から15〜25cm離す |
| 塗り方 | 面と平行に動かし、薄く均一に2〜3回重ねる |
| 重ね塗りの間隔 | 約10分 |
| 使用後 | 缶を逆さにして約2秒噴射し、ノズルを掃除する |
| 塗れる範囲 | 約1.0m2(2回塗り)、ホイール約4本分が目安 |
タイヤを付けたままスプレーする場合は、塗料がかからないよう必ずマスキングするよう案内されています。タイヤの面だけでなく、エアバルブなど周りの部品も覆っておくと安心ですね。
仕上げのクリアーは、前述のとおりボディ用では代用できないので「ホイールカラーW42 クリアー」を使います。なお、「W39 ブラック」で塗ったあとは、クリアーは特に必要ないそうです。
DIYのスプレー塗装は、4本で約6,000円、高くても1万円以下が目安という解説があります。業者より安く済む一方で、未経験だと仕上がりが悪くなるリスクは高めです。費用と仕上がりを天秤にかけて判断してください。
ソフト99 99工房 ホイールカラー
ガンメタ・ブラック・つや消しブラックなど6色。広めの範囲を区画ごと塗りたいときに。300ml
価格目安:シルバー 1,980円(税込・公式通販・2026年10月確認)
切削光輝・メッキは業者の再切削と料金目安
切削光輝やメッキのホイールは、DIYの塗料ではなく業者に任せるのが前提です。切削光輝は「塗装」ではなく「機械加工」の仕上げで、直し方の工程がまったく違うからです。
- ホイールからタイヤを外す
- 3Dレーザースキャナーで表面形状をデジタル化する
- CNC旋盤に載せ、ダイヤモンドバイトで表面を数十分の1ミリだけ削り直す
- 露出したアルミの酸化を防ぐため、プライマーのあとクリア塗装をする
上は、ある専門店が紹介している再切削の流れです。計測などの設備はお店によって違い、再切削のほかに切削調の特殊塗装で直す方法を用意しているお店もあります。表面をごく薄く削り直して、あの虹色の光沢と切削線を作り直すわけですね。家庭のヤスリや塗料ではまねできない理由がよく分かります。
| 区分 | 料金の目安 | 出どころ |
|---|---|---|
| 専門店のガリ傷修理 | 1本15,000円程度〜 | 整備士への取材記事 |
| キズ・欠け修理(1/4範囲) | 15,000〜20,000円 | 見積もりサイトの過去2年の見積もり統計 |
| キズ・欠け修理(1/2範囲) | 18,000〜20,000円 | 同上 |
| ホイール塗装 | 1本6,000〜18,000円 | 同上 |
| 脱着・組み換え・バランス | 1本1,750〜3,700円 | 同上 |
上の表は、塗装仕上げを含む一般的なガリ傷修理・塗装の目安です。切削光輝の再切削やメッキの再施工は別の見積もりになり、再切削を1本68,000円(税別)〜としている専門店もあります。料金は、傷の範囲や仕上げの種類、お店によって変わります。上の金額はあくまで一般的な目安なので、正確な金額は複数のお店で見積もりを取って確かめてください。
メッキ・スパッタリング・アルマイトの仕上げも、専門業者向きとされています。依頼する前に自分のホイールの仕上げを伝え、対応できるか確認しておくと話が早いです。
タッチペンで隠せない傷を近所のオートバックスに相談する場合の受付状況・料金の目安・専門店との違いは、こちらで整理しています。
関連記事:オートバックスのホイールガリ傷修理の料金と期間
業者に頼む場合の料金相場や頼み先ごとの違いは、こちらで詳しく整理しています。
関連記事:ホイールのガリ傷修理の料金相場と頼み先
変形・亀裂・空気漏れは補修より先に点検
縁石に当てたあとに変形や亀裂、空気漏れがあるなら、見た目の補修より先に点検を受けてください。整備士の見解では、擦り傷・ガリ傷は補修で対応できても、変形や亀裂が出たものは交換が基本とされています。
- ハンドルが取られる
- タイヤの空気が減る
- 振動やブレを感じる(ホイールバランスの狂い)
- タイヤの側面(サイドウォール)に擦れや切れがある
変形は板金で見た目だけ直せても、強度や耐久性までは保証できないそうです。1度目は補修できても、同じ箇所に2度目の衝撃を受けると内部に亀裂が入り、補修が難しくなる場合もあります。
ハンドルの違和感や振動は、サスペンションや車体側が傷んでいる可能性もあります。タイヤの側面は擦れや切れが出やすいので、ホイールと一緒に確認しておきましょう。
走行に不安を感じたら無理に運転を続けず、整備工場やロードサービスに相談してください。安全に関わる判断は、最終的に専門家にご相談ください。
なお、ホイールメーカーは補修を原則として認めていない、と整備工場は説明しています。ホイールは消耗部品という考え方なので、安全に関わる損傷は交換も視野に入れて判断してくださいね。
ホイールのガリ傷とタッチペン補修のよくある質問
ホイールのガリ傷を放置するとどうなりますか?
見た目だけの問題では済まないことがあります。アルミホイールは塗装の剥げや削れから腐食が始まり、クリア塗装の下に水分が入ると白い線状の腐食(糸錆)が出て、塗膜が剥がれていきます。冬の融雪剤の塩分は、この腐食を早めます。地金が出ている傷は、タッチペンで覆っておくだけでも腐食の入口をふさぐ意味がありますよ。
タッチペンと「ホイール貼るだけシート」はどちらがいいですか?
手早く隠したいならシート、傷に合わせて少しずつ色を乗せたいならタッチペン、という選び方がよいかなと思います。ソフト99の貼るだけシートは、厚さ0.08mmのシルバーの塗料シートをリムの曲面に沿わせて貼るものです。ただ、一度貼ると貼り直しができず、洗車で硬いブラシでこすると剥がれることがあります。シートも、付属の耐水ペーパーでバリを削って脱脂してから使います。
ホイール用タッチペン1本でどれくらい塗れますか?
ソフト99のホイールペイント(12ml)は、公式Q&Aで1本あたり約0.08m2とされています。はがき5〜6枚分ほどの面積に相当する計算で、リムの擦り傷を部分的に埋める用途の量です。ホイール全体を塗り直すような広い範囲には足りないので、その場合はホイール用スプレーを検討してください。
冬や雨の日でもタッチペン補修はできますか?
できれば、晴れて乾いた日に作業するのがおすすめです。雨の日や湿気の多い日は、塗料やパテの乗りが悪く乾燥も遅くなります。えぐれの補修でアルミパテを使う場合は、気温10℃以下だと硬化しないので、冬場は特に注意してください。
ホイールを車から外さずに補修してもいいですか?
外さなくても作業はできますが、マスキングを丁寧にすることが条件です。塗料の溶剤はタイヤのゴムを傷めるので、タイヤの縁やエアバルブ、センターキャップを覆ってから塗ってください。外すと車体やタイヤを汚しにくくなる一方、脱着に慣れていない方は無理をせず、付けたまま作業するか業者に相談するのが安心です。
まとめ:タッチペンは浅いガリ傷を目立たなくする応急処置

浅い傷ならタッチペン、それ以外は別の方法か業者、って分けて考えればいいんだね。
そうですね。塗る前に、傷と仕上げを見分けるのが一番大事です。
ホイールのガリ傷のタッチペン補修は、完全に直すのではなく、遠目に目立たなくする応急処置です。塗装仕上げの浅い擦り傷なら、下準備を丁寧にするだけで見た目はかなり変わります。
- 指で段差をほぼ感じない塗装面の擦り傷が、タッチペンにもっとも向いている
- 切削光輝・ポリッシュ・メッキ・アルマイト・マグネシウムには塗らない
- ボディ用タッチペンは用途外。シルバーはホイール用筆付きペイント、ガンメタやブラックはスプレーで
- 洗浄→バリ取り→脱脂→マスキング→点付けで薄く塗り重ね→1000番で研ぐ
- 失敗したら、目立たない所で確かめてからラッカーうすめ液で落とす
- えぐれはアルミパテ、広い傷はスプレー、特殊仕上げは業者の再切削
- 変形・亀裂・空気漏れがあれば、補修より先に点検
絶対にこれが正解という話ではなく、ホイールの状態と仕上がりへのこだわりで選べばよいかなと思います。正確な使い方は、各製品の説明書や公式サイトをご確認ください。
安全に関わる損傷や、仕上がりに不安があるときは無理をせず、最終的な判断は整備工場や専門店にご相談ください。
あわせてチェック
車の維持費でいちばん見直し効果が大きいのは、実は自動車保険かもしれません。

こんなお悩みも:
- 車検、どこで受けるか決めてる? → 楽天Car車検とEPARK車検を比較
- 営業電話ラッシュなしで車を売る → 窓口1社で完結する売り方