こんにちは。asovica(アソビカ)、運営者の「りょう」です。
「車っていつ売るのが一番得なんだろう」。調べ始めると、決算期がいい、9月がいい、車検前がいい……といろんな説が出てきます。どれも正しそうで、かえって決められなくなりますよね。
この記事では、業者向けオークションの月別データと車検の費用をもとに売り時を整理しました。相場が高いのは1月と2月。ただ数か月先を待つより、売り方を選び直すほうが差は出やすいかなと思います。読み終わるころには、今動くべきか少し待っていいかを自分で判断できるはずです。
- 業者オークションの実データで見る「高い月」と「底の月」
- 車検・年式・走行距離・税金の節目と、待つか今売るかの分かれ目
- 洗車では査定が上がらない理由と、代わりに手を打つべき1点
- 手数料と連絡の量で選ぶ、売り方3タイプの違い
結論:車の売り時は1〜2月 でも待つより売り方
結論から言うと、卸の相場が高いのは1月と2月です。ただ、半年先の高値を待つ意味は小さいかなと思います。待っているあいだに年式も走行距離も進むからです。

私自身、これまで6台を乗り継いできました。タウンエース、ハイエース、GOLF、MARK X、VEZEL、CX-5。そのたびに売り時を調べ直しましたが、結局は高い月まで待てずに手放しています。
ねえりょう、車を売るなら決算期がいいってよく聞くよね。あれって本当なのかな?
私も同じことを思って調べてみたんです。データを見ると、高いのは1月と2月までみたいですよ。
えっ、3月は?じゃあ何を基準に決めればいいんだろう。
そこがこの記事の本題ですね。月の話と売り方の話を分けて、一緒に見ていきましょう。
まず知っておきたいのは、買取店が出す提示額には期限があることです。当日限りの店から2週間の店まであり、平均すると1週間前後。つまり「良い時期まで待つ」は、今の提示額をいったん捨てることと同じ意味になります。
では、売り方を変えるとどれくらい違うのでしょうか。下取り1社の額と、複数社に査定させたときの最高額を比べた調査がいくつかあります。
| 調査 | 主体・時期・回答数 | 結果 |
|---|---|---|
| 買取と下取りの比較 | ウェブクルー/2015年/672件 | 買取の査定額が下取りを平均17万7,693円上回る(買取が高かった91.5%・下取りが高かった4.6%) |
| 売却者アンケート | ナビクル自社調査/2024年1月〜2025年12月/4,489件 | 査定最高額が下取り価格より平均28.7万円高い |
| 複数社で査定した人 | ナビクル自社調査/2024年9月/535件 | 査定最高額と最低額の差が平均21万円 |
いずれも一括査定サービス側の自社調査で、「複数社の最高額」と「下取り1社」を比べた非対称な形です。差額をそのまま自分の車で出る額とは考えないでください。
実際、同じ調査は「下取りのほうが高かった」人も一定数いたことを示しています。買取が必ず勝つわけではありません。数字は幅をもって読むのが安全です。
それでも私が売り方を先に考えるのは、コストの出方が違うからです。数か月待つと、その間の値下がりは確実に自分がかぶります。一方で複数社に査定を出す手間は、数日から2週間ほど。時間のコストがほとんど発生しないぶん、売り方の見直しのほうが試しやすいんですよね。
迷ったときの優先順位
月を選び直すには数か月の待ちが要ります。売り方を選び直すのは、数日から2週間ほどの手間で済みます。まず売り方、次に月、の順で考えるのがおすすめです。
今すぐ売るべき人と待ってよい人
下の条件が1つでも当てはまるなら、待たずに動くほうが無難です。右端の列に、待つと何が起きるのかを添えました。逆にどれにも当てはまらないなら、数か月の余裕を売り方の比較に使えます。
| あなたの状況 | おすすめの動き | なぜ待つと不利になるのか |
|---|---|---|
| 走行距離が5万km・10万kmの手前に迫っている | 待たない。節目をまたぐ前に査定を受ける | またぐと中古車探しの絞り込み条件から外れ、買い手が減る |
| 車検の残りが数か月を切っている | 待たない。車検費用を払う前に手放す | 業者に頼む車検は総額10万〜15万円。車検残の加点では届かない |
| 初度登録から12年10か月に近い | 待たない。重量税が上がる車検を避ける | 2年車検の重量税が24,600円から34,200円へ(車両重量1.5tの場合) |
| モデルチェンジの発表・発売が近い | 待たない。発表されてからでは遅い | 需要が新型へ移り、下取りに出た旧型が中古市場に増える |
| 今が4月、または12月 | 1か月だけ待つ価値はある | 翌月に戻る形が直近4事業年度連続。待ちが1か月で済む |
| どれにも当てはまらず、次の車の納車まで数か月ある | 売り方の比較に時間を使う | 下取り額は納車まで据え置かれ、待ちの値下がりは店側が引き受ける |
特に走行距離は、待っているあいだもじわじわ増えていきます。節目の手前にいる車ほど、待つコストは重くなります。ここは待つほど不利になりやすいと考えて差し支えありません。
例外は4月と12月です。この2つの月は、翌月に相場が戻る形が毎年繰り返されています。半年先の需要期を狙う待ちとは、性質がまるで違います。1か月の待ちなら、検討する価値はありますよ。
車は何月に売ると高い?3月4月は底
業者オークションの成約単価で見ると、1月と2月は高値圏になりやすく、底は3月か4月です。「1〜3月は決算期だから高い」という説明とは、少しずれています。

なぜオークションの数字を見るかというと、買取額の上流にあるのがこの卸相場だからです。買取店は、卸相場から陸送費や整備費、自社の利益を引いた額を提示します。つまり卸が下がる月は、提示額も下がりやすくなります。
| 時期 | 卸相場の傾向 | 背景 |
|---|---|---|
| 1月・2月 | 高値圏になりやすい(年間の最高月は直近4事業年度のうち3年度が2月) | 3月の需要期に向けた仕入れが先行し、出品はまだ少ない |
| 3月 | 前月から7〜12%下落 | 年度末の下取り車が一斉に出て、供給が最大になる |
| 4月 | 年間の底になる年が多い | 出品は多いまま需要期が終わる |
| 5月〜7月 | 4月の底から戻す | 突出して高くも安くもない |
| 8月 | 動きが鈍い | お盆で開催回数が減り、出品台数は年間最少 |
| 9月・10月 | 持ち直す年が多い | 半期の区切りと重なる |
| 11月・12月 | 12月は11月を下回る | 年内に売り切りたい売り手が増える |
毎年きれいに繰り返されている動きもあります。2月から3月にかけての下落は、直近4事業年度すべてで起きました。5月が4月を上回るのも、1月が12月を上回るのも同じく4年連続です。季節のクセとしては素直な形です。
この単価は成約した全車両の平均です。取引された車種や年式の顔ぶれが変われば、同じ条件の車の相場が動かなくても上下します。
ですから「3月は同じ車が安く買い叩かれる」とまでは言えません。売り手にとって確かなのは、供給側の事実のほうです。3〜4月は似た車が大量に出品され、買い手が選べる状況になる。これは出品台数の実数でも裏づけられています。
もうひとつ注意点を。この数字は業者どうしの落札額で、あなたが受け取る買取額そのものではありません。オークション最大手1社の実績である点も、頭の片隅に置いておいてください。
決算期や9月説はどこまで本当か
「1〜3月は決算期だから買取が強化される」という説明は、前提が崩れることがあります。買取・中古車販売の主要企業は、決算月がそろっていないからです。
| 企業 | 事業年度末 |
|---|---|
| IDOM(ガリバー) | 2月末 |
| ネクステージ | 11月末 |
| ユー・エス・エス(オークション運営) | 3月末 |
つまり「決算期は3月」を前提にした売り時の話は、どこに売るかで変わります。3月の需要が大きいことと、個々の会社の決算月とは別の話ですね。
3月が需要期なのは事実です。中古車の登録台数は3月が突出して多く、2025年は40万9,574台。月平均のおよそ1.35倍にあたります。ただし同じ月に、オークションへの出品台数も年間で最多になります。需要も供給も最大になる月。そう捉えるのが実態に近い形です。(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会『中古車統計データ(中古車登録台数 月報)』)
「8〜9月は需要期」という説明も、ひとまとめにはできません。2025年の登録台数で比べると、9月が30万9,694台、8月が26万3,861台でした。需要が立つのは9月のほうで、8月は年間で少ない部類に入ります。お盆で営業日が減る影響も含まれています。
小売の山が3月なのに、卸の山が1〜2月にあるのはなぜか。販売店が3月の需要期に向けて、手前の月に仕入れているから、と読むと筋が通ります。
3月に売るなら名義変更の期限に注意
3月に売るなら、契約日ではなく名義変更が3月中に終わる日程で組んでください。自動車税は4月1日時点の所有者に、1年分がまとめて課されるためです。
ここは誤解の多いところです。「3月中に売れば税が浮く」という説明をよく見かけますが、正確ではありません。正確には「4月1日の時点で名義が自分でなければ、翌年度分の課税を避けられる」となります。
名義変更(移転登録)をしても、その年度分の納税義務は前の所有者に残ります。年度の途中で売ったときに未経過分が戻ってくるように見えるのは、税の還付ではありません。売買代金のなかで精算する、という商慣行です。(出典:東京都主税局『自動車と税金|自動車税』)
軽自動車税には月割の制度がありません。4月2日以降に譲渡・廃車をしても、その年度分は年額を全額納めることになります。
そして3月は、運輸支局がとても混み合う月です。中古車の登録台数が年間で最も多い時期と重なります。3月下旬に契約しても、名義変更が4月1日に間に合わないことがあります。契約のときに、いつ手続きが終わる見込みかを確認しておくと安心ですね。
車検前と車検後どちらで売るべきか
売却が決まっているなら、車検は通さずに売るほうが手残りは大きくなります。車検にかけた費用を、査定の上乗せで取り戻せる計算にならないためです。

自家用の普通車を2年車検に通すと、法定費用だけでこれくらいかかります。車両重量1.5t・初度登録から13年未満・エコカー減税の対象外という前提の目安です。
| 費目 | 2026年10月31日始期まで | 2026年11月1日始期から |
|---|---|---|
| 自賠責保険料(24か月) | 17,650円 | 18,560円 |
| 自動車重量税(2年) | 24,600円 | 24,600円 |
| 検査手数料(持込・普通) | 2,600円 | 2,600円 |
| 合計 | 44,850円 | 45,760円 |
表の右の列は、2026年11月1日以降に保険期間が始まる契約の金額です。自賠責保険料はここで13年ぶりに引き上げられました。売らずに車検を通すなら、11月をまたぐかどうかで負担が少し変わります。(出典:金融庁『第152回・第153回自動車損害賠償責任保険審議会の取りまとめ資料の公表について』)
これは法定費用だけの金額です。ここに点検整備の費用と、業者の代行手数料が乗ります。業者に頼んだ総額は10万〜15万円程度、という解説が複数の車系メディアに共通して出てきます。
では、車検を残して売ると査定はどれだけ上がるのでしょうか。ここは情報源で割れていて、車検残12か月で2.4万〜3.2万円相当という説明と、車検残24か月で5万〜10万円という説明があります。ずいぶん幅がありますよね。
どちらの数字を採っても、車検代を上乗せで取り戻せる計算にはなりません。幅のどこを採るかに関係なく、結論は同じです。
実際に引き算してみます。車検残24か月の加点をいちばん強く見積もっても5万〜10万円、対して業者に頼んだ車検の総額は10万〜15万円。上限どうしを比べても手残りは増えず、下限どうしなら5万円前後のマイナスが残る計算です。
車検を通す価値がある場面
車検切れで乗れなくなると生活が回らない、というケースだけです。売ることが決まっているなら、通さずに売るほうが素直な選択になります。
補足すると、査定の基準では「車検の残りが3か月以内」の状態が標準とされています。ですから車検が長く残っていれば、加点自体はつきます。加点の大きさが費用に届かない、という話です。
車検は通さず売る 切れても売れる
車検が切れてしまった車でも、売ること自体はできます。ただし公道を走れないので、車をどう動かすかを先に決める必要があります。
| 動かし方 | 費用の目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 出張査定・引き取りに対応する業者に頼む | 引き取り無料をうたう業者もある | 費用負担の有無を事前に確認する |
| 仮ナンバー(自動車臨時運行許可)を取って自走 | 1件750円 | 運行の目的・経路・期間を定めて許可を受ける制度。有効期間は最長5日。手数料は自治体で異なる場合があるので窓口で確認し、期間終了後に返却する |
| 積載車(キャリアカー)で運ぶ | 2万〜3万円程度とする記載が複数ある | 車種や距離で変わるので見積もりを取る |
車検が切れている車は、名義変更(移転登録)ができません。手続きの前提が変わるので、車検切れであることを伝えたうえで進め方を確認してください。
費用の大小だけを見れば、答えははっきりしています。車検を通してから売るより、切れたまま売るほうが手残りは大きくなりやすいです。慌てて車検に出す前に、まず一度査定を受けてみてください。
査定が下がる年式と走行距離の節目
査定額は、毎月なだらかに下がるだけではありません。切りのいい線をまたぐと、そこで段差ができます。段差になる線は、大きく4つの系統に分けられます。
| 系統 | 節目 | 何が起きるか |
|---|---|---|
| 車検サイクル | 3年(初回)/5年(2回目)/7年 | 車検残の加点が消え、次の買い手が車検費用を織り込む |
| 走行距離 | 5万km/10万km | 中古車探しの絞り込みから外れ、買い手が減る |
| 型式 | フルモデルチェンジ/マイナーチェンジ | 旧型扱いになり、需要が新型へ移る |
| 税 | 13年超/18年超 | 自動車重量税と自動車税が重くなる |
段差の大きさを示す公的なデータは見当たりません。「5万kmを超えると半額」といった数字は出典を確認できないので、目安として受け取ってください。
3年5年と5万kmで値落ちに段差
走行距離の目安は年1万kmです。査定の基準でも「標準走行キロ」を基準に置き、超えるか下回るかで加減点します。
市場で意識されるのは5万kmと10万kmの線です。中古車を探すサイトの絞り込みが「5万km以下」「10万km以下」という刻みになっていることが背景にある、と説明されます。絞り込みから外れれば、それだけ買い手の目に触れなくなりますよね。
年1万5,000km以上のペースは減額されやすいとされます。逆に年5,000km未満の極端に少ない走行も、年式によっては放置を疑われて減額の対象になり得るという説明があります。少なすぎても評価が下がることがあるのは、少し意外かもしれません。
年式のほうは、初回車検の3年前と2回目の5年前が売り時と語られます。理由はシンプルです。車検費用を払う直前に手放せば、その費用を次の買い手に渡せるからですね。
「3年落ちなら残価率は何%」という平均値も出回っています。ただ、情報源によって20ポイント近く割れているのが実情です。買取店の実データでは、同じ車種でも型式によって最小と最大が4〜5倍違う例もあります。
ですから平均値は、自分の車の売り時判断にはほとんど使えません。車種・年式・グレード・走行距離をそろえた買取実績を見るほうが、ずっと役に立ちます。
モデルチェンジ前の売却が有利な理由
フルモデルチェンジは、旧型の相場を下げる方向に働きます。ですから発表される前に動けるかどうかが分かれ目になります。
理由は2つあります。ひとつは、需要が新型へ移ること。もうひとつは、新型を買った人の下取り車が旧型として中古市場に大量に出ることです。買い手が減って、売り物が増える。相場が下を向く条件がそろいます。
どれくらい下がるかは、車種によってまるで違います。中古車情報メディアが挙げる実例では、メルセデス・ベンツEクラスの4代目で、新型登場からおよそ8か月のうちに前期型の相場が約130万円以上下がりました。一方で同じ記事には、ホンダ フリードの初代のように平均価格が横ばいで推移した例も併記されています。
つまり、全車種に当てはまる下落率は存在しません。何か月前に動くべきか、という目安を示すデータもありません。ただ、下がる車種では発表後になるほど不利になりやすいので、売却を考えているなら発表前から査定を検討しておくといいかなと思います。気になる車種は、メーカーの発表情報をこまめに見ておくと安心です。
13年超で税金が上がる前に手放す
13年目は、買い手から見て維持費が上がる年です。重課が始まる車検の前に手放すかどうかが、判断の分かれ目になります。
| 経過年数 | 2年車検の自動車重量税(車両重量1.5tの自家用乗用車) |
|---|---|
| 13年未満 | 24,600円 |
| 13年超 | 34,200円 |
| 18年超 | 37,800円 |
差にすると、13年超で9,600円、18年超で13,200円の上乗せです。車両重量が重いほど差は開きます。自動車税のほうも、ガソリン車とLPG車は13年超でおおむね15%高くなります(ディーゼル車は11年超)。買う側から見れば、毎年の出費が増える車ということになりますよね。(出典:国土交通省『自動車重量税の税額表(継続検査等時における自動車重量税の税額)』)
「13年経過」の数え方には、少しクセがあります。登録車は、初度登録年月から12年10か月以後に車検証の交付等を受ける場合が対象です。交付を受けた「日」は関係ありません。たとえば2012年6月に初度登録した車なら、2025年4月1日以後の検査から対象になります。
検査対象の軽自動車は数え方が違います。初度検査年から13年を経過した年の11月1日以後に、交付等を受ける場合が対象です。2012年に初度検査を受けた車なら、2025年11月1日以後の検査からになります。
エコカー減税の対象に該当する車は、13年超・18年超でも本則の税率が適用されます。自分の車が対象かどうかは、車検証と公式サイトの情報で確認してください。
売る前にやること・やらなくていいこと
先に結論です。手を打つ価値があるのは、臭いと書類のふたつ。修理も車検も高額なクリーニングも、費用を回収できない可能性が高いです。

洗車好きの私としては、少し受け入れにくい結論です。それでも売却となると、かけた費用を回収できるかどうかで線を引くほかありません。まずは査定の点数がどう付くのかから見ていきます。
国内の買取・下取り査定の多くは、統一された基準にもとづく加減点方式です。まず車種・グレード・年式・走行距離から基本価格を決めます。次に「無傷の標準状態」を0点として、項目ごとに加点と減点をしていきます。
1点はおおむね1,000円として説明されることが多いです。ただし車のクラスごとに係数がかかるので、同じ減点でも実額は変わります。軽自動車と中型車では、同じ点数でも金額が違います。
| 判断 | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| やる価値がある | 臭い・ペットの毛・ヤニの対策 | 内装のなかで別格に重い減点項目 |
| やる価値がある | 保証書・整備手帳・取扱説明書をそろえる | 3点セットで加点になる |
| やらなくていい | バッテリーやタイヤの交換 | 費用を回収できない可能性が高い |
| やらなくていい | 傷・へこみの修理 | 修理代が減額分を上回りやすい |
| やらなくていい | 車検を通す | 加点が費用に届かない |
| やらなくていい | 高額なクリーニング | 査定額にそのまま反映されるとは限らない |
もうひとつ、査定額だけを見比べないでください。買取店から支払われる金額は、査定価格に自動車税の未経過相当額とリサイクル預託金相当額を足した合計です。見積書でこれらが別項目か、査定額に含まれているかは店によって違います。総額で並べないと、同じ提示額でも手取りが変わりますよ。
洗車で査定は上がらない 臭いは別
残念ですが、査定の基準に「洗車してあるか」を評価する項目はありません。清掃や洗車は減額を防ぐところまでで、買取額を上げる加点にはならない、というのが共通した結論です。
えっ、ピカピカに磨いても意味ないの?ちょっとショックだなあ。
査定の点数としては上がらないみたいですよ。ただ、臭いだけは話が別なんです。
臭い!たしかに気になるかも。そこは詳しく調べておきたいね。
私自身、洗車はかなり好きなほうです。CRUZARDの泡洗車専用シャンプーをフォームガンに入れて手洗いし、窓ガラスはキイロビン ゴールドプロで油膜を落としています。洗車後に隙間へ残った水も、コードレスのエアダスターで飛ばすところまでやります。
それでも、これで査定が上がると思ったことはありません。気持ちよく乗るための作業と割り切っています。
洗車が効くのは別のところです。汚れていると傷や凹みが確認しづらく、安全側(つまり厳しめ)に評価されることがあります。汚れが傷に見えてしまうこともあります。それを防ぐところまでが、洗車の役割です。
一方で、臭い関連の減点は別格の重さです。買取・査定系のメディアが共通して挙げる目安では、異臭・ペットの毛の付着・ヤニの付着がそれぞれマイナス40点です。ほかの内装項目の4倍にあたる数字ですね。ただしJAAIが公開している査定基準の文書には、ここまで細かい点数までは載っていません。しかもこの3つは別々の項目なので、重なると積み上がります。
ペットを乗せていた車や喫煙車は、内装だけで大きく引かれます。実勢の減額幅としては、こんな数字が挙げられています。
| ケース | 減額の目安 |
|---|---|
| 喫煙車(禁煙車との差) | 3万〜10万円 |
| タバコ・ペットの臭い(一般的な水準) | 3万〜5万円程度 |
| 臭いが強い/ヤニがかなり付着 | 10万円以上のマイナスになることも |
「異臭」には芳香剤も含まれるとされています。臭いを消そうとして強い芳香剤を置くと、それ自体が減点の対象になり得ます。
ここだけは、売ると決めてから手を打つ価値があります。ただし高額な業者クリーニングまで踏み込むと、費用を回収できるとは限りません。まずは現状のまま一度査定を受けて、必要かどうかを判断するほうが現実的ですよね。
売り方は3タイプ 手数料と手間で選ぶ
売り方は大きく3タイプに分かれます。価格が上がりやすいほど、連絡や手間が増えるのが基本のトレードオフです。

| タイプ | 仕組み | 連絡が来る相手 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 1社に任せる | ディーラー下取り、または買取専門店1社に持ち込む | 商談中の担当者だけ | 手間を最小にしたい人 |
| 複数社を競わせる | 一括査定に申し込み、複数の買取店が査定する | 申し込んだ社数(上位数社に絞る仕組みもある) | 価格を優先したい人 |
| 窓口1社でオークションに出す | 運営会社が1回だけ査定し、そのデータを業者向けオークションに出品する | 運営会社のみ | 電話を増やさずに競わせたい人 |
下取りと買取では、価格の定義そのものが違います。ある販売店グループの公式説明では、買取価格は「今すぐクルマを売却してもらえる場合の価格」。下取り価格は「納車まで乗ってもらうため、実際に手放す時点までの相場変動を加味した価格」とされています。
つまり下取りは、待つあいだの値下がりリスクを店側が引き受けています。その分を先に差し引いてから提示している、という構造ですね。裏を返せば、下取り額は納車まで据え置かれる価格でもあります。
下取りには価格以外の利点もあります。新車の納車まで乗り続けられること、手続きが購入と同じ窓口で完結すること。ただし値引きと下取り額をまとめて提示されると比べにくくなります。車両値引きと下取り額は、分けて出してもらうのが基本です。
複数社を競わせる方法で気になるのは、やはり電話ですよね。経験者481人への調査では、受けた営業電話の件数は1〜4件が約65%、5〜9件が約25%、10件以上が約10%でした。「しつこい営業電話ラッシュが迷惑だった」と答えた人は約64%です。
一方で買取価格については、66%が「想定通り」または「想定より高い」と回答しています。手間と価格を天秤にかける構図が、そのまま出ていますね。
電話が多いのは、業者のマナーの問題だけではありません。一括査定サイトは利用者から料金を取らず、買取業者から送客の対価を受け取る仕組みです。業者から見れば、費用を払って手に入れた見込み客。だから早く連絡しようとします。
業界団体の行動基準では、午後9時から午前8時までの電話・訪問による勧誘が禁止されています。ただしこれは会員企業向けの自主ルールで法令ではなく、消費者が承諾している場合の例外もあります。非会員の業者には及びません。
窓口1社でオークションに出すタイプは、手数料の有無で選び分けます。同じ「連絡は運営会社だけ」でも、成約時にかかるお金がまったく違います。
| サービス | 成約時の手数料 | 追加で発生しうる費用 | 参加業者数 |
|---|---|---|---|
| ユーカーパック | 0円 | 印鑑証明の取得費用・所有権解除の手数料は利用者負担 | 8,000店以上 |
| 楽天Car車買取 | 22,000円(税込) | 検査後のキャンセル10,000円(税込) | 2,000社以上 |
| セルカ | 33,000円(税込) | 商談手数料5,500円(税込)/成約後キャンセルの違約金 | 8,000社以上 |
3社に共通するのは、連絡窓口が運営1社だけという点です。売切価格(最低希望額)を自分で決められ、届かなければ無料で辞退できる仕組みも共通しています。差が出るのは手数料と開催の頻度、そして査定を誰が担当するかです。
もうひとつ見落としがちなのが、入金までの日数です。買取店に売る場合は、契約から2営業日から1週間程度が目安で、最短2日という業者もあります。ただしオークション型は日程が違い、たとえばセルカは車両の引き渡しの7日後から14日後に振り込むと案内しています。次の車の頭金に充てるなら、査定額と一緒に確かめておきたいところです。
電話の相手を絞るタイプもあります。MOTA車買取は、申し込みの時点では車両情報だけを業者に開示して入札させる仕組みです。個人情報が渡るのは入札額の上位3社だけで、連絡もその3社からのみ。ただし査定額が出るまで、最長で翌日の昼まで待つ形になります。
ユーカーパック
連絡は運営1社のみで、成約時のサービス手数料がかからないタイプ。電話を増やさずに複数の買い手を競わせたい人向けです。
MOTA車買取
個人情報が渡るのは入札額の上位3社まで。申し込み直後の集中電話を避けたい人向けです。
オークション形式は「出せば必ず売れる」仕組みではありません。プロが売りプロが買う業者オークションでも、成約率は6〜7割にとどまります。日程には余裕を持たせてください。
どの方法を選んでも、契約の前に確認しておきたいことがあります。車の売却には、クーリング・オフの制度が適用されません。事業者が自宅に来て査定・契約した場合も対象外です。口頭の合意だけでも契約は成立します。
ですから、事前に契約書を確認しておくことが何よりの備えになります。キャンセルできる期限、違約金が発生する段階、入金の時期。この3つは申し込みの前に確かめておきたいですね。
もし契約の後に減額や解約を持ちかけられても、応じる必要はありません。前提として、修復歴や事故歴を知っている場合は査定のときに必ず申告しておきましょう。申告していれば、後から同じ理由で減額されても断れます。
困ったときは、公的な窓口に相談できます。買取の業界団体が運営する相談室のほか、消費者ホットライン188があります。188は相談料が無料で、通話料は別にかかる点だけ覚えておいてください。
まとめ:あなたの車の売り時チェック
ここまでの内容を、あなたの車に当てはめるチェックにまとめます。上から順に見て、最初に当てはまったところで判断する。それがいちばん分かりやすい形です。
| 順番 | 確認すること | 当てはまったときの動きと、覚えて帰る数字 |
|---|---|---|
| 1 | 車検の残りが数か月を切っていないか | 車検を通す前に査定を受ける(業者車検は総額10万〜15万円、加点は多くて5万〜10万円) |
| 2 | 初度登録から12年10か月に近くないか | 重量税が上がる車検の前に手放す(2年で24,600円→34,200円・1.5tの場合) |
| 3 | 走行距離が5万km・10万kmの手前ではないか | 節目をまたぐ前に動く(標準は年1万km。またぐと絞り込みから外れる) |
| 4 | 乗っている車のモデルチェンジの話が出ていないか | 発表を待たずに査定を受ける(下落幅は車種差が大きく、事前の目安は無い) |
| 5 | 今が4月か12月ではないか | 1か月だけ待つ選択肢がある(4月→5月・12月→1月は4事業年度連続で上昇) |
| 6 | 上のどれにも当てはまらない | 売り方の比較に時間を使う(買取の提示額は平均1週間前後で失効) |
そのうえで、月の話に戻ります。動けるなら1月と2月。避けたいのは3月と4月です。ただし3月に売るなら、名義変更が3月中に完了する日程で組んでください。
そして最後に、複数の買い手に値段を付けてもらうところまでやってみてください。月を数か月待つより、こちらのほうが手応えを感じやすいはずです。
車を売るタイミングのよくある質問
車を売って受け取ったお金に税金はかかりますか?
通勤や買い物に使っていたマイカーなら、原則として売却益に所得税はかかりません。国税庁は課税されない譲渡所得の例として「通勤用の自動車」を挙げています。ただしレジャー専用のスポーツカーなど、生活に通常必要な動産とは言えない使い方だった車は例外になり得ます。事業用に使っていた車も対象外です。そもそも中古車は買った値段より安くなるのが普通なので、利益が出ないケースが大半です。判断に迷うときは、税務署か税理士にご相談ください。
契約したあとにキャンセルできますか?
車の売却はクーリング・オフの対象外なので、法律で一律に解約できる期間はありません。買取の業界団体が定めるモデル約款を採用している店なら、車を引き渡した翌日までは負担なく解除できます。採用していない店では、条件が店ごとに違うと考えるのが実務的です。陸送やオークション出品が始まったあとは、実費を違約金として請求されることもあります。申し込みの前に、キャンセルできる段階と金額を必ず確認してください。
ローンが残っている車でも売れますか?
売れますが、車検証の所有者欄がローン会社やディーラーになっている場合は、所有権の解除が必要です。実務では、買取店に売却と残債の処理をまとめて頼み、買取額から残債を相殺してもらう形が一般的になっています。売却額が残債を上回れば差額を受け取り、下回れば不足分を自分で用意します。残価設定クレジットの車も、途中で売ること自体はできます。ただしディーラーの査定は設定残価が基準になりやすいので、買取店の査定と並べて比べる余地がありますね。細かい条件は契約先に直接確認してください。
買取相場はどうやって調べればいいですか?
まずは匿名で使える買取相場のページで、おおまかなレンジをつかむのが手軽です。もう少し細かく見たいときは、中古車情報サイトを使います。同じ車種・年式・グレード・走行距離の販売価格を調べ、その5〜7割程度が買取の目安です。差になるのは販売店の整備費・保証・利益ですね。大手買取店が公開している買取実績から、自分の車と条件が近いものを拾うのも有効です。ただし実車の傷や臭いは反映されないので、相場は提示額が妥当かを判断する物差しと考えてください。
次に乗る車が決まっていなくても売っていいですか?
急いでいないなら、決まってからでも遅くありません。買取は車を引き渡す前提なので、売った翌日から足が無くなる可能性があります。一方でディーラーの下取りは、次の車の納車まで乗り続けられるのが利点です。下取り額が納車まで据え置かれるのも、この前提があるからですね。ただし買取店の提示額は当日から10日程度、平均で1週間前後しか有効ではありません。生活の足をどうするかを決めてから査定を受ける、という順番がおすすめです。
車の売り時は時期と売り方の掛け算で決まる
結局、売り時って月だけの話じゃなかったんだね。
そうなんですよね。月を選ぶより、誰に値段を付けてもらうかのほうが動かしやすいかなと思います。
最後に、この記事の要点を振り返ります。

- 卸の相場は1月と2月が高値圏。3月と4月は底になりやすい
- 決算期は3月とは限らない。買取会社の決算月はそろっていない
- 3月に売るなら、名義変更が3月中に完了する日程で契約する
- 売却が決まっているなら車検は通さない。費用を加点で取り戻せない
- 車検3年・5年、走行5万km・10万km、13年超の税の重課が段差になる
- 洗車では査定は上がらない。手を打つ価値があるのは臭いと書類
- 売り方は手数料と連絡の量で選ぶ。契約書の確認が何よりの備え
ここに挙げた金額や割合は、あくまで一般的な目安です。税金や手数料の制度は改定されることもあるので、正確な情報は公式サイトでご確認ください。契約の条件やローンの扱いで迷ったときは、専門家や公的な相談窓口にご相談ください。
絶対にこれが正解、という話ではありません。あなたの車と暮らしに合う売り時が見つかれば、それが一番いい答えかなと思います。
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車の維持費でいちばん見直し効果が大きいのは、実は自動車保険かもしれません。

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